まだまだ寒さに震える(はずの)2月上旬…
グラウンドにいた誰もが「春が来たのでは?」と錯覚するほどの"あたたかい気持ち"になった品川女子学童交流大会を特集します。
今回は、学童野球・女子学童野球を終える小学6年生の女子選手たちが描く『将来の夢』をご紹介します!
2025年2月10日更新
目次 |
野球を続ける選手、そうでない選手 |
学童野球を終える選手たちの夢は? |
敵味方関係ない"野球仲間"を… |
編集後記 |
野球を続ける選手、そうでない選手
学童野球(少年野球)に在籍する女子選手は非常に増えており、今では各チームに必ずいるのではないかというほどです。
さらにチームの主力として女子選手が複数名活躍しているチームもけして珍しくありません。
しかし、小学生時代に野球をしていた女子選手のうち、中学でも野球を続けるという子どもたちの割合は半数を切っており、1/3もいない地域もあるでしょう。
小学生の頃は「兄や弟の影響ではじめたから小学校の卒業まではやる」という選手も多いのが現状です。
続けたいけど中学の女子野球環境がまだないという地域もあれば、「中学になったら他のことをやりたい」「○○○部に入りたい」と、違うことに挑戦したいという女の子もたくさんいます。
学童野球を終える子たちの "夢" は?
交流大会では≪監督賞≫として、各チームから選手が選ばれ表彰も行われました。
キャプテンとしてチームをけん引した選手、試合で活躍した選手、なかなか出場機会に恵まれずとも大事なところで結果を出した選手・・・それぞれ監督・コーチの思いが込められています。
そんな監督賞を受賞した選手に、学童野球が終わった今『将来の夢』について聞きました。
\将来の夢/
※写真左から※
品川レディース 髙橋陽奈選手
「野球に関わることがしたい」
文京ビクトリー 大里真梨華選手
「スポーツに関わりたい」
日野ドリームズ 中村優月選手
「声優になりたい」
葛飾アイリス 石山瑞季選手
「美容師になりたい」
オール江東女子 橋本さくら選手
「ミュージシャンになりたい」
※両サイドのお手伝いをしてくれた2名の笑顔もまさに監督賞です(笑)
野球だけがすべてではない。と改めて子どもたちの可能性を感じます。
身体能力や運動能力が発達すると言われているゴールデンエイジ(プレを含む)に、走る・打つ・投げるなどさまざまな要素を含むスポーツである野球から得たものは大きいはずです。
そして個々の運動能力だけでなく、チームスポーツである野球の練習・試合を通じて得たものすべてが≪野球以外の夢≫にも必ず活きてくるでしょう。
敵味方関係ない野球仲間を…
今回の品川女子学童交流大会は、小学校卒業前に6年生たちの思い出となってほしいという主催者の気持ちも込められています。
日頃一緒に活動している自チームの試合以外に、参加選手をランダムに混ぜた交流試合こそこの大会の醍醐味と言えます。
特に女子野球という世界では、昔から敵味方関係なく友達関係が強いという特徴があります。
かつては今のように女子野球人口が多くなかったからこそ、高校・大学・一般社会人まで、試合では戦うけれど日常では仲の良い『女子野球仲間』という絆が生まれていたのだろうと思います。
それは国内の女子野球全体が発展し、競技人口が爆発的に増えた昨今でも残り続けている世界観となっています。
この先長く野球を続けたり、野球に関わったりする子たちはもちろん、野球から離れることになる子たちにも、この『女子野球仲間』という絆は残り続けるはずです。
それこそが女子野球/女子学童野球の最大の魅力であり、冒頭に記載したように選手・保護者・監督コーチ・チーム関係者など、グラウンド全体があたたかい気持ちになる空間を創り出すのです。
~編集後記~
これで野球からは離れるという選手の保護者の方々は「もうユニホーム姿は見られないのか…」とさみしさもあるでしょう…
すべての選手と保護者の皆さんには学童野球・女子学童野球で得た思い出を大切に、これからも野球を好きでいてほしいと思っています。
野球を続ける選手の皆さんとは、これからもグラウンドでお会いできることを楽しみにしています!
そして…野球に関わりたい!スポーツに関わりたい!という夢を持った選手とは、10年後には一緒に仕事ができることを願っています。
フィールドフォース 小林